2014年5月31日
リハーサル
今にも雨が降りそうな、ちょっと怪しげな空をにらみつけながら、荷物を抱えてコンサートが行われる文化センターまで歩きます。人にもよりますが、結構みんな荷物があるんです。コンサートで着る浴衣とドレス、小物類、それから親睦パーティ用の荷物。「やっぱり石畳は歩きにくいね」「雨降らないといいね」などと言いながらなんとか濡れずにセンターに到着。楽屋に荷物を置いて、まずはリハーサルです。
舞台に上がってあらびっくり!スタインウェイのピアノが鎮座ましましています。事前に頂いていた情報では確かヤマハだったはず。どこからか運んできてくれたようです。そのせいかピアノは移動用キャリーに載せたまま。ロックがかけてあるので動くことはないですが、ちゃんと足が舞台についていないというのもちょっと違和感がありますね。ピアノの音は足から舞台に振動が伝わっていく部分もあるのですが…。まあ、あれこれ言っても始まりません。与えられた条件の中で最善を尽くすのみです。
第一部で使う小太鼓や鬼の面などの小道具の置き場を決めて、団員の立ち位置を決めながらリハーサルを進めます。多目的ホールなので立ち位置によってずいぶん響きが変わります。客席に人が入ると響きも変わってきます。なかなか思うようにはいかないものなのです。しかし問題は別の所にありました。今回はお互いの演奏を客席で聴き合うので、客席から舞台へ上がることになっていたのですが、この階段が危ないという事に気づきました。ステップの高さも日本の物より高いですし、手すりもありません。第一部は浴衣を着ています。足が開きません。あれこれ考えた末、舞台袖の方にある裏の階段を使って袖から出入りすることにしました。これなら客席から見えないので、裾をまくって階段を上っても大丈夫です。
ショパンコーラスのメンバーが集まってきて合同演奏のリハーサルです。日本の歌はこちらが、ハンガリーの歌はあちらの指揮者が振ります。うんうん、いい感じ。双方とも心配したほど難しくなかったようです。きれいに歌えています。
続けてショパンコーラスがリハーサルをするのですが、1曲目の「ガウデマーテル」を私達も一緒に歌ってみました。これがとってもうまくいって、指揮者のアグネシュさんの目が感激でうるんでいます。このまま舞台に載せたい位ですが、本番は私達は客席で歌うことになっています。客席からでもちゃんと心を込めて歌いますからね。
あれこれ準備をして楽屋に戻り、浴衣に着替え、いよいよ開幕を待つばかりになりました。あ、楽屋であまりおしゃべりをしないでくださいね。喉が疲れちゃう。注意しても皆さん興奮しているのでいつもより口が滑らか。う~ん、最後までもつかしら?